昨年10月の日本GPでクラッシュし頭部に深刻な怪我を負ったジュール・ビアンキが昨夜、入院先のフランス、ニースの病院で亡くなったとの情報が入ってきました。
ジュールビアンキ選手は昨年の日本グランプリ決勝レース終盤にコースアウトしクラッシュしたエイドリアン・スーティルのクルマの撤去作業にあたっていた回収車に時速120km/h以上で突っ込み「びまん性軸索損傷」という脳の外傷を負った。
三重県四日市市内の三重県立総合医療センターで手術を受けたあと、ニース大学中央病院(CHU)に転院し、昏睡状態のまま治療を続けていました。
ビアンキの家族はフランス時間18日午前2時45分付けで声明文を発表し、ビアンキが亡くなったことを報告しました。
声明文は
「大変悲しいことですが、ジュール・ビアンキの両親であるフィリップ、クリスティーヌ、兄弟のトム、姉妹のメラニーは、ジュールが昨夜、2014年10月5日に鈴鹿サーキットで行なわれたF1日本GPでの事故後に入院していたニースの中央大学病院(CHU)で亡くなったことをお知らせします」
「ジュールはいつものように最後の最後まで戦いましたが、今日、その戦いは終わりました。私たちが感じている痛みは計り知れず、言葉では言い表せないものです。愛情をもって、そして献身的にジュールの看病にあたってくださったニースCHUの医療スタッフに感謝しています。また、事故直後にジュールの看護を行った三重県の総合医療センターの方々、ここ数ヶ月の間にジュールを治療したすべての先生方にも感謝しています」
「さらに、ジュールの同僚、友人、ファン、そしてこの数ヶ月間、ジュールへの愛情を表現してくださったすべての方にも感謝しています。私たちにとってそれが大きな強みになり、このような厳しい時間に立ち向かう私たちを助けてくれました。メッセージを聞いたり読んだりすることで、ジュールがいかに世界中の人々の心を動かし、心に触れていたかに気づかされました」
「ジュールを失ったことを受け入れようとしていますが、このようなつらい時に私たちのプライバシーが尊重されることを心からお願い申し上げます」
と述べています。
またライバルとしてケータハム・ルノーからF1に参戦した小林可夢偉(28)さんも哀悼の意を表するメッセージを自身のツイッターに投稿しました。
そのTwitterの内容がこちら
他にもしのぎを削ったライバルや政界から哀悼のコメントが寄せられています。
■フランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領
「フランスのモータースポーツ界は、その大きな望みの一つを失った」
■FOAのバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)会長
「才能を備えた好人物がいないことを寂しく思うことになるだろう。二度とこういったことを起こしてはならない」
■メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)
「みんな、今日は悲しい、悲しい日だ。ジュールの愛した人のために祈ってもらいたい。ジュールよ安らかに。神のご加護を」
■マノー(Manor F1 Team、旧マルシャ)チーム代表のジョン・ブース(John Booth)氏
「ジュールを失ったことを受け入れた今朝のチーム内の大きな悲しみは言葉で表すことができません。彼はわれわれ全員に消すことのできないものを残していきました。彼はこれからもチームが達成したもののすべて、前進するための努力の一部であり続けます」
ジュールビアンさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。